今国会の活動報告その2(国会改革)
今国会の活動報告その2(国会改革)
今国会で私は衆議院環境委員会の筆頭理事を務めましたが、環境委員会という場で国会改革に挑みました。その結果、国会の先例となる取組みを環境委員会で実現することができました。それが、オンライン参加可能な委員勉強会です。世の中はオンライン会議やリモートワークは進みましたが、国会では正式な委員会でオンライン活用は全くといっていいほど進んでいません。今国会でも、まだ議員運営委員会でオンライン対応についての結論が出ていないということで、参考人ですらリモート参加は認められていません。正式な委員会でダメなら委員会ではなく、「委員勉強会」という形なら認められるだろうという判断で動き出し、与野党の理解も得て、無事に実現しました。有識者の方にはドイツと茨城県のつくばから、一部の議員もそれぞれの居場所からオンラインで参加してもらいました。
(「委員勉強会」のブログはこちら)
内容的には、大したことをやってるわけではないんですが、国会では初めての取り組みになりました。国会は前例踏襲主義なので、いかに小さくても新たな取り組みを積み重ね、前例を作っておけば、今後新たな取り組みをしやすくなります。「前例がない」という一言で新たな取り組みに踏み出しにくいなら、前例を一つでも作っておこうという発想です。
更に、6月15日(通常国会最終日)の環境委員会理事会では、国会改革を一歩前進させることができました。
それは、官僚の負担軽減に繋がる取り組みを次の国会以降に申し送ることを与野党の理事全員で合意したことです。
具体的には、委員会で行われている「質問通告」で発生する作業プロセスの課題について、次の国会での改善を求めたものです。
質問通告とは、質疑者である国会議員が、環境委員会であれば環境大臣や、環境省の官僚に対して質問する内容をあらかじめ知らせること。通常は役所側の準備のため、2日前には質問内容を通告するルールですが、委員会の日程決定が遅れることなどもあり、なかなか守られていないのが実情で、結果的に官僚たちは国会開会中には、早朝や深夜の残業が日常的になります。
申し送りの内容は、
・質疑者が提出する質問については、統一のフォーマットにする。(これまではFaxなどで、手書きの文字が読めなかったり、再度入力する手間などが発生していた)
・政府職員(この場合、環境省の官僚)が質疑者から質問やその主旨を聞き取る場合には、原則オンライン、ペーパレスとする。
・対面で質問やその主旨を聞き取る場合に、政府職員がパソコンなどの電子機器を使うことを認める。(過去にキーボードをタイプする音がうるさいと注意され、それ以来パソコンの持ち込みをすることを躊躇するようになり、今では手書きのメモを文字起こしすることになっている)
民間企業からすると、ごく当たり前のことですが、一歩ずつ国会のDXを進め、官僚たちの働き方改革を行うことで、国民の命と暮らしを守るためのさまざまな政策を考え、法律を作る官僚たち自身の働く環境を改善する。近年役人の志望者が減っていると言われる中、持続可能な働き方ができる霞ヶ関の環境を整えることも政治の責任です。
一昨日は議院運営委員会(国会の運営全体をみている委員会)の理事会で、各委員会の視察や勉強会ではオンライン活用が認められることになりました。これも小さな一歩前進です。
今国会でも少しですが、国会改革を進められたことは、多くの人の支援と協力のお陰で、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。小さな一歩でも地道に積み重ねることで、大きな歩みにしていきたいと思います。ぜひ皆さんにも国会改革に関心を持って頂けたら嬉しいです
2022.06.16