活動報告

緊急事態宣言解除後初めての福島視察

緊急事態宣言解除後初めて、福島県に行きました。コロナが拡大し、県外移動が出来なかった中で、感染防止を徹底した上で、今日の訪問が実現しました。関係者の皆さん、ありがとうございました。
やはり現場でないと、感じられないこと、分からないことが多くあると、改めて現場に触れる意味を痛感しました。
今日は福島県浜通りの、双葉町、大熊町、浪江町、富岡町の4つの町を周りました。

朝は上野駅から今年3月に全線開通した常磐線の双葉駅まで行き、駅のホームでは伊澤町長が待っていて下さいました。ホームでまちづくりの状況説明を聞いた後、もうすぐオープンする双葉町産業交流センターにご案内いただきました。
テラス席のあるレストラン、コワーキングスペース(異なる職業や仕事を持った人たちが同じ場に集まり、作業場を共有する場所)などがあり、隣には震災を伝える伝承館、ビジネスホテルのオープンなども次々と控えていて、双葉町の新しいまちづくりが前進していることを感じることができました。

大熊町役場では、「大熊・双葉環境まちづくりミーティング」の1回目が開催され、私も大熊町の吉田町長、双葉町の伊澤町長と一緒に、このミーティングのキックオフとなるプレゼンをしました。それぞれの町内の方、県外も含めた町外の方々が、会場とWebの両方で参加し、大熊町、双葉町のビジョン作りに関わって頂く新たな場です。
合計3回のミーティングの中で、原発事故からの復興とコロナ後の社会を見据えた、持続可能で、強靭で、環境まちづくりのモデルになるような、ビジョン・実行策が出てくることを期待しています。1回目も含め、動画で公開される予定ですので、是非皆さんもご覧ください。
大熊町では以前から、町の職員の方が手書きで発行している「大川原LIFE」という広報誌があります。そこで取り上げられている、大川原の皆さんの憩いの場、佐藤右吉(うきち)さんの手入れしたお庭を訪れ、イチゴの栽培施設の「ネクサスファームおおくま」にも行きました。
ネクサスファームおおくまのイチゴは、大熊町に来ると毎回いただいている、美味しいイチゴです。ハウス内では一年中収穫が可能で、イチゴはケーキなどのお菓子や、ジャムなどの加工品にも使われています。頂いた夏イチゴのジャムは特に美味しいということで、今から楽しみです。
また、ネクサスファームには、私が関わってきた福島県立ふたば未来学園高校の卒業生が働いていると聞きました。今日は残念ながら会えなかったのですが、こんなところにも、ご縁があったことが、とても嬉しかったです。

浪江町では、一度みたいと思っていた、福島水素エネルギー研究フィールドを視察しました。今回の4町では、浪江町と大熊町がゼロカーボンシティの宣言をしていますが、間も無く、ゼロカーボンの宣言自治体の人口が、日本の人口の過半数6,500万人を超えます。
世界最大規模と言われる、水素エネルギーの研究フィールドがある浪江町には、大熊町と一緒に、原発立地地域から再生可能エネルギーの町として新たなスタートを切った当事者として、来年イギリスのグラスゴーで開催予定のCOP26で発信をして欲しいと考えています。

最後は、富岡町にある旧エコテック、特定廃棄物埋立処分施設に伺いました。生憎と今日は日曜日で作業自体はお休みでしたが、福島の原発事故で発生した廃棄物の処理施設の設置について、当時地元では相当な激論があった後に今に至っていることを、富岡町の宮本町長、高橋議長、楢葉町の大和田副町長、青木議長から伺いました。その想いをしっかりと受け止め、何よりも安全第一でこの事業を進めていきたいと思います。

改めて、環境省は福島と常に共にある。その気持ちを持って、様々な環境再生の事業、復興の取り組み、未来に向けた町づくり、しっかりと進めていきたいと思います。