活動報告

なぜ、国会改革に取り組むのか。

2月4日、予算委員会で質問に立ちました。

 

厚労省の統計問題の不正が中心でしたが、国会改革にも触れました。これはテレビ中継を通じて、国民に予算委員会の景色を見て欲しいと思ったからです。予算委員会では質問があってもなくても、全大臣が7時間もの間、座っていなくてはなりません。そんな大臣の働き方は国民の皆さんが望んでいることなのでしょうか?改めて、国会改革の必要性を痛感しました。

 

厚労省の問題も、理由は複数あり、国会改革を行うことで解決する話しではありませんが、答弁要求がある大臣ならともかく、一問も質問されることもなく、答弁機会のない大臣までこんなに長い時間座っていては、省庁のガバナンスを十分にきかせることは難しいはずです。民間が働き方改革に努力している中、国会も行政も働き方を大きく見直すことが不可欠です。

2時間あれば、世界の首脳は何をするだろう。

 

私が国会改革に取り組もうと思ったのは、2年前の2017年10月22日の選挙が終わり、その後初めて国会に召集された時でした。

 

総選挙後の最初の国会では、首班指名(内閣総理大臣を決める)と議長副議長の選挙を一番最初に行います。

この選挙は、記名採決で行うのですが、議長副議長の選挙は慣例で議長は与党第一党から、副議長は野党第一党からと決まっています。私たち自民党の議員も、副議長には野党第一党の党首名を書きます。記名採決では、全議員が自分の席から立ちあがり、壇上まで歩いていって投票するため、3つ(首班指名、衆院議長、副議長)の選挙をやるだけで2時間近くもかかるのです。総理大臣を決める首班指名は別としても、決まっていることに対して、わざわざこれほど時間のかかる採決方法でやる意味があるのでしょうか。

 

世界が激動し、ダイナミックな外交が繰り広げられる中、特に首脳による外交が国益を大きく左右する時代に、国会議員がこんな時間の使い方を続けている国会でいいのか?と私は強烈な危機感を感じました。約2時間あったら、トランプ、プーチン、習近平、金正恩は何をするんだろう。今のままの国会では国際社会のスピードについけいけない。世界のリーダーたちと太刀打ちできない。それが、国会改革の動機です。

 

三大政治改革のうち、平成30年間で何も変わっていないのは国会だけ。

 

その後調べてみると、海外に比べて、圧倒的に日本の総理や外務大臣が国会に出席している時間が長いことがわかりました。データによると、日本の首相が113日に対し、英国は38日、フランスは91日、ドイツは6日でした。外務大臣については、日本の170日に対し、英国は7日、フランスは46日、ドイツは8日、という大きく数字の差があります。

 

国ごとのルール、やり方があるからある程度は仕方がありません。しかし、本当に今ほどの出席日数が行政を監視するという、国会の責任を果たすために必要なことなのか。他の先進諸国と同様に総理・大臣の拘束時間を減らし、それぞれ本来の職務に集中してもらうことは十分可能なはず。そういった環境が整った上で、大臣の省庁に対するガバナンスやリーダーシップの問題を問えば、それこそ言い訳出来なくなると思います。

 

きっとみなさんの会社でも、ムダな会議の削減に動いていたり、ネット会議やSNSツールを積極活用したり、いろんな改革に取り組んでいますよね。すべての会議・ミーティングに社長が出席する会社なんて、ほとんどないはずです。

 

平成の30年間は、昭和の枠組みを改革していく30年間でした。政治の世界に求められたのは、三大政治改革。つまり、選挙制度改革(中選挙区制から小選挙区制に)、行政改革(例えば、中央省庁再編)、そして残された最後の砦が「国会改革」なのです。

 

私は、現在の国会のルールは、時間・税金・議員の無駄使いを生んでしまっていると感じています。今、国会が与野党で日程闘争にエネルギーの大半を割く状況に陥っているのは、与野党の問題というより、国会のルールがそうさせてしまっていると言ってもいいと思います。

 

「平成のうちに」一歩でも国会改革が前に進むように残り3ヶ月間粘り強く頑張ります。どうぞよろしくお願いします。